よく覚えていないんだけど、寝覚めのよくない、とても奇妙な夢を見た。あるいは、家の近くの森の中でオカルトじみたサインが刻み込まれた不気味な木を発見してしまった。そんな経験をしたことがある人ならば、Babe Rainbowの新しいミックステープ”Screwed”がどんなモノか、たぶんわかってもらえると思う。アタマに入る、というよりももっとリアルに、体感できるはず。
そのBabe Rainbow (aka Cameron Reed)にインタビュー、一体どうしてこんなとんでもないチョップド・アンド・スクリュードの曲を作るようになったのかを聞いた。このスクリュード・ミックステープとFreddie Gibbsのボーナス・トラックといっしょに、是非ご一読を。
インタビュー構成:Brendan Arnott(質問は太字)
『Screwed』は様々なヒップホップのラッパーを収録しています。Gravediggazの曲は、彼らのクリーピー・ヒップホップとのコネクションを考えればそれほどの驚きではありませんが、Soulja Boyはビックリ。誰をリミックスするか、どうやって決めるのでしょう?
最近聴いていたアーティストの曲をたくさんピックアップしてみたんだ。あとリクエストがひとつね(Soulja Boy)。古いLil Wayneのテープも掘り返したし、新しいBig Boiも何度も聞き返した。初期のOutkastなんかもね。意識してクラシックスと最近のモノをミックスするようにしてるんだ。XXLの注目の新人10人みたいなのばかりをスクリューしてたんじゃ、変だろう?Wiz Khalifaも聞けばFreddie Gibbsも聞く。ずっと聴き親しんできたモノをリスペクトしないなんてハナシはないよね。
このミックステープを聞くと、ホラーコア・ルネサンスが起こっているんじゃないか、あるいは、少なくとも、ラップをやる若者たちはダークなモノを作ろうとするとき、グリッチーなヒップホップ以外の選択肢を取り始めているという気がします(Lil BやTyler the Creatorがいい例)。なぜこういうふうになっているんだと思います?
わからないなぁ。もしかしたらポピュラー音楽の世界でキャリアを築こうっていうことが、現実的じゃなくなりつつあるから、かな。例えば、ニールセンのサウンドスキャンの数字を見ると、僕がビッグだったりハイプだったりすると思っているアーティストのセールスが、たった7,000枚だったりするんだ。クレイジーだよ。そうなってくるとキッズも、「何だよ、Kanyeになってもしょうがないじゃん。だったらやりたいようにやるよ」ってことになる。そういう気持ちもよくわかる。僕はパンクやノイズじゃなくてヒップホップを聞いて育ってきた。だからDIYで出来るし、とことんそれでやってやろうっていう姿勢が、一番しっくりくる。
プロダクション的な観点から、チョップド・アンド・スクリュードの曲を作る際にどういうことに注意していますか?
聞き手が、チョップがくるってわからないようにしたいと思ってる。あとスクリューもね。一曲が6分ちかくもあるから、細心の注意を払ってタイミングをはかるんだ。
最近はヒップホップのファンのあいだでチョップド・アンド・スクリュードに対するためらいがあるようです。このスタイルの中でも、トリビュートとパクリのラインみたいなものがあるのでしょうか?
どうだろうね。僕はただ音楽が好きなだけなんだけど、あらゆるジャンルの中でも、ラップのファンっていうのは、本当にうるさくて、純粋主義者なんだよね。ラップを狭いところに閉じ込めて、「リアル・ヒップホップ」がどうこうとか言うんだ。「この音楽が好きなだけ。この音楽を聴いて育った。どこから来たかなんて関係ない。」ってシンプルに言うことができない。わからなくもないけどね。でも刑務所の警備員がうそをつくようなこの時代、カナダの白人の子供がスクリューしたくらいで、何だっていうんだ。ネットではみんながこのことを大騒ぎしているけど、素になって、好きなものは好きと正直に言えばいいんだよ。僕はDIY的なところから来ているから、変な「縛り」に囚われてアレコレ出来ないという人のことがよくわからないんだよね。トリビュートだしパクリだし、それでいいじゃん、っていう。
では別の角度から。チョップド・アンド・スクリュードはゴシックの再解釈だと思いますか?そしてそれはいいこと?悪いこと?
スクリューの手法を使って「ダークな」音楽を作っている人もいるよね。でもラップをスロウダウンさせてチョップしたんじゃなければ、それは別物というか、単なるテクニックに過ぎないと思う。そういうのも好きだけどね。Salemなんかは、そういうアーティストだね。このテクニックを本当に上手に使っている。彼らはこれをドラッグ、って呼んでいるんだ。
少し前にLil Bとコラボしているという話を読みましたが、それは実現したんでしょうか?
ハハハ。彼が僕の曲を何曲か聞いているのは確かで、彼のツイートから判断するに、無い話ではないと思う。祈ってくれよ。僕は大いにその気だけどね。他にも、もっとたくさんのMCと仕事をしたいと考えている。G-SideのClovaをフィーチャーした曲もあって、どうしようか考え中。
記憶にある最もホラーでダークなヴァースは何?
うーん、たくさんあるけど、Bushwick Billの「Mind Of A Lunatic」のセカンド・ヴァースは本当にダークだよね。「She begged me to kill her, I gave her a rose/ Then I slit her throat and watched her shake ’til her eyes closed」っていうラインがあるんだけど、これはズバ抜けていると思う。彼女にバラの花をあげたって?歪んでるよね。Odd Future Wolf Gang Kill Them Allクルーにはヤラれた。常軌を逸したダークなリリックを書くよね。
最後に、Babe Rainbowとしての次のプランは?
もっとたくさんショウをこなす。フェスの出演予定もいくつかあるんだ。新しいEPも作ってる。ビートはもっと伝統的なヒップホップなんだけど、スロウでブっ飛んでるんだ。スクリュー™はしていないけど、間違いなくその影響は感じられると思うよ。
Tracklisting:
- Wake Up, Mr. Flowers – Lil B
- Hit U Up – Lil Wayne feat Hot Boyz
- Return of the G – Outkast
- Life’s A Bitch – Nas
- Ready To Die – Notorious BIG
- Not A Stain – Jhi-Ali
- S.O.D. Money Gang – Soulja Boy
- Silence – Company Flow
- Paradise – G-Side
- Mommy, What’s a Gravedigga – Gravediggaz
- Up – Tyler, the Creator with Domo Genesis & Hodgy Beats
Bonus:
Freddie Gibbs – National Anthem (Fuck The World) – Babe Rainbow Chopped and Screwed Edit
Babe Rainbow、インタビューにこたえてくれてありがとう。7曲入りのEPもお忘れなく。これはマスト。
翻訳:KNAK28.
タグ: Babe Rainbow, Freddie Gibbs
This post is also available in: 英語




